映画『ファイティング・ファミリー』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト、予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。
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『ファイティング・ファミリー』(108分/G/アメリカ/2019)
原題『Fighting with My Family』
【監督】
スティーブン・マーチャント
【製作】
ケビン・ミッシャー ドウェイン・ジョンソン
【出演】
フローレンス・ピュー
レナ・ヘディ
ニック・フロスト
ジャック・ロウデン
映画『ファイティング・ファミリー』のオススメ度は?
星4つ半です。
これは面白い。
スポ根映画です。
家族の夢を実現します。
友情もあります。
プロレスは信頼関係の競技です。
究極の相互理解の世界です。
友だち。恋人、家族と観に行ってください。
映画『ファイティング・ファミリー』の作品概要
2019年のアメリカ合衆国・イギリスの伝記映画。監督は『蜘蛛の巣を払う女』などに俳優として出演したスティーブン・マーチャント。脚本を手がけている。ドウェイン・ジョンソン製作。主演はフローレンス・ピュー。本作は2012年に放送されたドキュメンタリー『The Wrestlers: Fighting with My Family』を原作としている。
映画『ファイティング・ファミリー』のあらすじ・ネタバレ
イギリスの北部の田舎町でプロレス興行を生業にしているナイト一家。彼らの夢は世界最高峰のWWEで試合をすることだ。とりわけ長男のザックの思いは強い。妹サラヤは13歳からリングに立っている。18歳になったある日、WWEのトライアウトのチャンスが舞い込む。ザックとサラヤは試験に挑むがサラヤだけが合格する。兄ザックはふて腐れる。サラヤはアメリカ・フロリダでトレーニングを積む。厳しいトレーニング、さらに人間関係の悩み、、、。困難を乗り越えてようやくデビューする。そこには憧れの“THE ROCK”がいた。
映画『ファイティング・ファミリー』の感想・評価・内容・結末
本映画『ファイティング・ファミリー』は本当にオススメ映画です。2019年末は良い映画が軒並み公開されています。『アナと雪の女王2』そして『スターウオーズ』など。本映画『ファイティング・ファミリー』は地味ではありますが、絶賛できる作品です。わたしも何気なく映画館に入ってチョイスしたのですが、本当に感動しました。笑あり、涙ああり、そして夢もある素晴らしい映画でした。
プロレス映画?って思って苦手意識を持つ人もいますが、全くプロレスのことを知らなくても楽しめます。わたし自身、昔、仲の良かった人が熱狂的なプロレスファンでたまに興行を観に行っていました。邪道な質問をしたことがあります。「なんでロープへ走るの?」とか「スリーカウント、ギリギリで跳ね返すのはなぜ?」などです。でも彼の話を聞いているうちにプロレスの魅力にはまっていきました。「彼らは相手の技を受けるために体を鍛えている、受けるということは思いやりなのだ」と。つまり、自身が体を鍛えるのは(主に受け身練習)相手の技をちゃんと受け止めて、相手の存在力をお客さんに伝えるためであり、また受けたことで今度は相手も自分の技を全力で受けてくれるという究極のエンターテイメントであるのです。もっというなら相手との信頼関係と相互理解が必要不可欠なのです。それを「八百長」などの一言で片付けて欲しくないのです。
さて、映画はイギリスの田舎町のプロレス一家の夢から始まります。いつか世界最高峰のWWEの舞台に立つことが目標です。年老いた父リッキー(ニック・フロスト)は暴力事件ばかり起こしていますが、心はいつもプロレスラブです。母ジュリア(レナ・ヘディ)
もそんな父と一緒にプロレス興行を手伝っています。長男のザック(ジャック・ロウデン) は生まれて時からずっとプロレスをやっています。そして主人公のサラヤ(ペイジ)(フローレンス・ピュー) は当初、そんなにプロレスに興味はありませんでしたが、兄の試合に出ることになりハマります。
そして二人は成長し、イギリスの片田舎でレスリング教室や小さな興行を通してひたすらチャンスを待ちます。するとWWEのトライアウトに招待されます。二人は試験を受けますが、兄のザックは落選。妹のサラヤだけが合格しアメリカへ渡ります。兄ザックは腐ります。本当に腐ります。そして妹へのジェラシーを持ちます。妹サラヤはアメリカ・フロリダで世界から集めれた新人レスラーたちとトレーニングします。そこは群雄割拠で厳しいだけではなく他のレスラーからのいじめもあり、挫折します。
一旦、イギリスへ帰国します。泣き言を家族に言います。そこで兄ザックが怒ります。「根性無し」「ガッツを出せ」などと激しく言い争います。いわゆるスポ根描写がきっちりと描かれています。ここはかなり涙腺を刺激してきます。そしてフロリダへ戻り更なるトレーニングを積みます。以前まで不仲であった女子レスラー(モデル、チアリーダー)たちと交流を深めます。ここにレスラーの信頼関係の大切さが描かれています。
当初のサラヤは小さい頃からレスリングをしていましたから鼻高々なんです。モデル、チアリーダー上がりの連中を下に見ていました。ですから彼女たちからいじめられて羽目になったのです。でも再びフロリダに戻ってからは心を開き彼女たちとの友情が芽生えます。ここは流石に涙、涙、涙なのです。本当に素晴らしいです。
そして最後になんとサラヤことペイジがデビュー戦で世界王者を倒しチャンピオンになるのです。まあ、お決まりと言ってはそうですが、わかっていても感動してしまうのです。プロレスのアレルギーを持っている人もいますが、そこはエンターテイメントとして楽しんで欲しいです。裏を返せばこのサラヤことペイジはWWEの女子プロレスを盛り上げるために作られてレスラーです。何とか女子プロレスの興行を成功させるためには新しいヒロインが必要だったのです;そのためにペイジが選ばれたのです。
アメリカショービジネスの奥深さと強かさも見せつけられました。一人のスターを誕生させるために綿密な調査・分析・戦略・興行・展開までを何十人が懸命になった結果なのです。もちろん失敗はあります。失敗すれば次のコマを探します。でも選ばれた選手は失敗できません。ここで成功すれば世界のスーパースターになれますし、何と言っても大金が転がり込んできます。それだけアメリカのショービジネスは砂糖水のように甘い魅力があります。
年末にこの映画『ファイティング・ファミリー』を観れて良かったです。気分良く新年を迎えることができそうです。超オススメ映画です。
まとめ 映画『ファイティング・ファミリー』一言で言うと!
「格闘技を通じて家族の絆を描くって素晴らしい」
イギリス版『巨人の星』です。でも肉体を鍛えて、それも家族が同じ目標に向かうのはとても素晴らしいことではないでしょうか。
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映画『ファイティング・ファミリー』の作品情報
映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
スティーブン・マーチャント
製作
ケビン・ミッシャー ドウェイン・ジョンソン ダニー・ガルシア スティーブン・マーチャント マイケル・ルイジ
製作総指揮
アンディ・バーマン ハイラム・ガルシア ダニエル・バトセック トレイシー・ジョセフス デビッド・コッシ ロードリ・トーマス
脚本
スティーブン・マーチャント
撮影
レミ・アデファラシン
美術
ニック・パーマー
衣装
マシュー・プライス
編集
ナンシー・リチャードソン
音楽
ビック・シャーマ
音楽監修
サラ・ブリッジ
サラヤ(ペイジ)(フローレンス・ピュー)
ジュリア(レナ・ヘディ)
リッキー(ニック・フロスト)
ザック(ジャック・ロウデン)
ハッチ・モーガン(ビンス・ボーン)
ドウェイン・“ザ・ロック”・ジョンソン(本人役)(ドウェイン・ジョンソン
2019年製作/108分/G/アメリカ
原題:Fighting with My Family
配給:パルコ