映画『羊たちの沈黙』ネタバレ・あらすじ「ジョディ・フォスターを応援したくなる」感想「声が出ない恐怖」結末「サイコパスの心理はサイコパスに聞け!」

映画『羊たちの沈黙』ネタバレ・あらすじ「ジョディ・フォスターを応援したくなる」感想「声が出ない恐怖」結末「サイコパスの心理はサイコパスに聞け!」 いじめ・陰湿映画
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映画『羊たちの沈黙』のあらすじ・ネタバレ・解説・感想・評価から作品概要・キャスト・予告編動画も紹介し、物語のラストまで簡単に解説しています。

映画『羊たちの沈黙』IMDbサイトにて作品情報・キャスト情報をご確認ください。

YouTubeで予告映像もご覧ください。

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『羊たちの沈黙』
(1991年製作/118分/PG12/アメリカ)
原題『The Silence of the Lambs』

【監督】
ジョナサン・デミ
【製作】エドワード・サクソン ケネス・ウット ロナルド・M・ボズマン【製作総指揮】ゲイリー・ゴーツマン【原作】トマス・ハリス【脚本】テッド・タリー【撮影】タク・フジモト【美術】クリスティ・ズィー【衣装】コリーン・アトウッド【音楽】ハワード・ショア
【出演】
ジョディ・フォスター 
アンソニー・ホプキンス スコット・グレン テッド・レビン アンソニー・ヒールド ダイアン・ベイカー ケイシー・レモンズ
 ブルック・スミス
 ロジャー・コーマン
【HPサイト】
映画『羊たちの沈黙』IMDbサイト
【予告映像】
映画『羊たちの沈黙』トレーラー

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映画『羊たちの沈黙』NHK BSプレミアム放送 2021年9月8日(水)午後1時00分~2時59分

9月8日(水)午後1時00分~2時59分

面白いです

お昼に観るサスペンス映画としては一番です

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映画『羊たちの沈黙』のオススメ度は?

4.0

星4つです

「ゾクゾク」します

ジョディ・フォスター「可愛い」

アンソニー・ホプキンス「目があうとヤバイ」

映画史に残る名作です

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映画『羊たちの沈黙』の作品情報・概要

『羊たちの沈黙』原題『The Silence of the Lambs1991年のアメリカ合衆国のサイコスリラー映画。ジョナサン・デミ監督作品。出演はジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、スコット・グレン(映画『グリーンランド 地球最後の2日間』など。原作はトマス・ハリスの同名小説。 幼少の頃受けたトラウマを抱える女性FBI訓練生が連続殺人事件を調査することになる。彼女にアドバイスを与える猟奇殺人犯で元精神科医との奇妙な交流を描き大ヒット。第64回アカデミー賞で主要5部門を受賞。 作品賞(エドワード・サクソン/ケネス・ウット/ロン・ボズマン)監督賞(ジョナサン・デミ)主演男優賞(アンソニー・ホプキンス)主演女優賞(ジョディ・フォスター)脚色賞(テッド・タリー)アカデミー作品賞を受賞した唯一のホラー映画でもある。

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映画『羊たちの沈黙』のあらすじ・ネタバレ

クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター) はとても小柄な女性だ。彼女は将来FBI捜査官を目指して、厳しい訓練を受けている。ある日、かつての大学の恩師・ジャック・クロフォード(スコット・グレン) から連絡がある。女性を誘拐し殺害遺棄を繰り返すバッファロー・ビル(テッド・レビン) の心理について調査して欲しいと。更にかつて全米を恐怖のどん底に陥れた凶悪犯であるハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス) に会って、アドバイスを貰ってこいと。つまり「サイコパスの心理はサイコパスから聞け」である。将来のFBI捜査官への扉が開けたクラリスは意気揚々の気持ちでレクターに会いに行く、、、。

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映画『羊たちの沈黙』の感想・内容

「サイコスリター&サスペンス映画の歴史を変えた映画」です。本映画『羊たちの沈黙』は今から30年前に製作された作品です。今観てもとても恐ろしい映画です。

真の名作とは時間と時代を超えても人々の心に強烈な印象を与えるのだと改めて認識しました。

いわゆるサイコスリラー、サイコサスペンス、さらにホラーのカテゴリーに入りますが、絶叫、アクション、大残虐大殺戮を前面に打ち出す映画ではありません。静かに、淡々と、冷静に、「水が染み込む」ような恐怖が迫って来ます。ゾクッとします。

映画を観ていて、その場から離れることができないのです。目を閉じることも、耳を塞ぐこともできないのです。

釘付けと言うより、貼り付け、いや金縛りにあってしまったような恐ろしさなのです。それを誘引しているのは、間違いなくレクター演じるアンソニー・ホプキンスでしょう。

彼の冷酷かつ冷血な表情と、物腰の柔らかいゆったりとした動作がさらなる恐怖を助長してくるのです。

更にクラリス演じるジョディ・フォスターの演技も秀逸なのです。まず彼女の小柄な体がとても効果的だったと思います。身長は160センチとのこと。

そして頭が良く美しいのです。こんな女性が「恐ろしいサイコパス相手に」と考えると、心配になっていまうのです。

実はこのギャップこそ、映画製作者たちの狙いだったと後々わかって頷きました。

更に「あなたのような人がなぜFBIに」と言う疑問が湧き出てきて、「近づいてはダメだ」と警告、そして、クラリスを安全を願い、応援したくなる衝動に駆り立てられるのです。

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映画『羊たちの沈黙』の考察・評価

本映画『羊たちの沈黙』のタイトルの意味について説明します。羊と言うのはキリスト教を主体とする欧米人たちが食べるラム肉のことです。子羊です。

子羊を処理する際は、とてつもない悲鳴がこだまするそうです。かなりの地獄絵図なのではないでしょうか。そして処理が終わった後は「沈黙に包まれる」のです。

初めての人はこの沈黙って恐怖以外にも、生き物を殺してしまったという後悔とか、自己憐憫の感情に包まれると思います。

でも毎日の仕事になれば「慣れてしまう」日々がやってきます。映画のタイトルはここに由来しています。

そして、主人公のクラリスの幼児体験のトラウマもかけ合わせています。クラリスは幼少の頃、母が亡くなり、父に育てられました。

父は警察官で非番の日に雑貨店へ行った際、強盗と遭遇し殺されてしまいました。その後クラリスは親戚の牧場へ預けられました。

そこで飼育されていたのは羊だったのです。その際、羊が殺される場面に遭遇し、羊たちの泣き叫ぶ声にショックを受けたのです。

ある日羊を助けたくて、一頭の羊を抱いて牧場から脱走したのです。幼いので、捕まって養護院に送られることになりました。その時の¥羊たちの阿鼻叫喚がずっと影響している設定なのです。

映画の中で誘拐された少女キャサリン・マーティン(ブルック・スミス) について、クラリスはひどく同情しています。

レクターはクラリスに対してキャサリンの鳴き声をを聞きたくないのだろうと尋ねます。いわゆる羊の叫び声を思い出させるためです。ここにもレクターの残虐性が出ています。

レクターは人が苦しんだり、傷ついたり、恐怖を感じることが喜びであり性癖なのです。心を傷つけることで、快感を得て人生の糧としているような人間なのです。

本映画『羊たちの沈黙』の中で、レクターの性癖が一番表されていたのはキャサリンの母親で政治家のルース・マーティン(ダイアン・ベイカー) に対して、「足を切断した人間はいつまで経っても、無い足がチクチク痛む」と言います。

さらに「あんたはキャサリンを母乳で育てたのか?」と聞き、頷くルースに向かって「じゃあ、乳首がいつまでも痛むだろう」と嘲笑するのです。恐ろしいです。映画的な演出としては素晴らしいですね。

さて、本映画『羊たちの沈黙』はレクターを逮捕する話ではありません。サイコパス事件が起きて、その犯人像をクラリスがレクターに聞きに行き、犯人逮捕に結びつける物語です。

いわゆるサイコパスの心理はサイコパスに聞け!です。

クラリスはまだまだFBIの正式な職員ではありません。学生です。

そしてとても優秀な学生だったので、かつての教授であるジャック・クロフォード(スコット・グレン) が命令したのです。そして、レクターと面会します。

「バッファロー・ビル」と呼ばれているサイコパスの心理について教えを請うのです。

レクターは犯人のバッファロー・ビルがなぜキャサリンを誘拐し、女性の肌を剥ぎ取るのかについて説明します。バッファロー・ビルは女性になりたい人物として描かれています。

その象徴としての蛾のサナギが出てきます。サナギと言うのは成虫へ変態します。つまり変身です。

レクターの分析はバッファロー・ビルは男性から女性への性転換願望を強く持っている場面に直轄します。バッファロー・ビル演じつテッド・レビンが 化粧をして、乳首にピアスを通して、女性の衣装を着て鏡の前で踊る場面です。

よく見ると男性器を股に挟んでいます。

更に本映画『羊たちの沈黙』ポスターにはドクロが背中に描かれた蛾のイラストがあります。そこには変身と言うテーマが隠されていることがわかってきます。

それはクラリス自身も「変身したい」言う気持ちが見て取れるからです。

クラリスは幼少の頃のトラウマにずっと苦しめられています。でも人生を諦めていません。戦っています。

映画の冒頭でFBIで、体力トレーニングをしている場面で、苦しさ”“悶え”“痛み”“苦痛を愛せとサインボードが貼ってあります。それはすなわち「乗り越えろ」というメッセージです。

このことによってクラリスはトラウマからの脱却と解放、そして困難に打ち勝ちたいという強い意思が感じられます。

そしてもちろん、FBI捜査官になって世の中のために貢献したいと言う強い女性像も表しています。

それを体の小さいジョディ・フォスターが演じることでこの映画の凄みを増していると思います。

変わって犯人のバッファロー・ビルは、おそらく幼少時のトラウマが犯罪へと向かわせて自己肯定と自己陶酔している人間です。歪んだ思考だと言えます。

そして男から女に変身することで自己満足を達成しようとしていると思われます。変身するためには女性の皮膚を剥ぎ取って、縫い合わせて衣服を作らなければいけません。

そのため何名もの太った女性たちを誘拐・監禁して、食事を与えず、餓死させた後に、たるんだ皮膚を剥ぎ取るのです。

究極のサイコパスですが、彼らは自身では「普通」を考えている者が多いそうです。そして何ら罪の意識はないそうです。レクターも同じです。

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映画『羊たちの沈黙』の結末

しかし、レクターには「変身願望は無い」ように見えます。とても知能指数が高いので、世の中にある全てを知り尽くしています。

悟りの域」に達してかのような人間です。とにかく冷静沈着です。「完璧な自分」「自分が神である」の域に達ています。変わりようがないのです。

ただ彼はやはり刑務所ではなく外で生きたいと言う気持ちだけは持ち続けているようです。それはやはり「もう一度殺害を行って、人を食べたい」衝動からではないでしょうか。

彼が殺害する人物は、自分に対して無礼を働いた者を指します。故にクラリスのように純粋で知的で、心がある人間に対しては牙を剥きません。

映画の結末に出ていますが医師のフレデリック・チルトン(アンソニー・ヒールド)を尾行する場面は、自分をバカにして、敬意を払わなかった、積年の恨みをはらそうとして、「友との夕食」と言って、後を追いかけるところで終わっています。

おそらくその後はチルトンを殺害して食べたのでしょう。

さて、本映画『羊たちの沈黙』は後にシリーズ化されます。しかしながら本作が1番素晴らしいとされています。

さらに後世のサイコパス映画に多大な影響を与えています。サイコパス映画のみならず、心理戦を展開させるような映画にも影響を与えています。

レクターとクラリスの鉄格子を挟んでのカットバックの演出は秀逸です。ショットのタイミングといい、照明の当たり具合といい、演技といい申し分ないです。

ホプキンスもフォスターもほとんどまばたきをしていません。本当にいい映画だと思います。

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映画『羊たちの沈黙』のキャストについて

クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)
ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)
ジャック・クロフォード(スコット・グレン)
バッファロー・ビル(テッド・レビン)
フレデリック・チルトン(アンソニー・ヒールド)
ルース・マーティン(ダイアン・ベイカー)
アーデリア・マップ(ケイシー・レモンズ)
キャサリン・マーティン(ブルック・スミス)
FBI長官(ロジャー・コーマン)

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まとめ 映画『羊たちの沈黙』一言で言うと!

「心理戦を制するには弱みを握れ!」

恐ろしいです。人の心を自由自在に操れる人間っているのでしょうか。わたしは会ったことがありませんが、そんな人っておそらく「人の弱点を握る」のがうまいのでしょう。そして同情しながら近寄って、信頼を得て、自由自在にするのでしょうか。あまりそういう人には会いたく無いですね。

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映画『羊たちの沈黙』の作品情報

映画.comより一部引用
スタッフ・キャスト
監督
ジョナサン・デミ
製作
エドワード・サクソン ケネス・ウット ロナルド・M・ボズマン
製作総指揮
ゲイリー・ゴーツマン
原作
トマス・ハリス
脚本
テッド・タリー
撮影
タク・フジモト
美術
クリスティ・ズィー
衣装
コリーン・アトウッド
音楽
ハワード・ショア
クラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)
ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)
ジャック・クロフォード(スコット・グレン)
バッファロー・ビル(テッド・レビン)
フレデリック・チルトン(アンソニー・ヒールド)
ルース・マーティン(ダイアン・ベイカー)
アーデリア・マップ(ケイシー・レモンズ)
キャサリン・マーティン(ブルック・スミス)
FBI長官(ロジャー・コーマン)
1991年製作/118分/PG12/アメリカ
原題:The Silence of the Lambs
日本初公開:1991年6月14日

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