映画『ハイ・ライフ』ネタバレ・あらすじ・ジュリエット・ビノシュの狂気ぶりが最高!ロバート・パティンソンもカッコいい

2019年製作
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映画『ハイ・ライフ 』公式サイト|4月19日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開!
映画『ハイ・ライフ 』公式サイト。監督・脚本:クレール・ドゥニ(『パリ、18区、夜。』)、ロバート・パティンソン(『トワイライト』シリーズ)、ジュリエット・ビノシュ(『アクトレス〜女たちの舞台〜』)、ミア・ゴス(『サスペリア』) 。死刑囚だ...

映画『ハイ・ライフ』(113/独・仏・英・波・米合作/2018

原題 High Life

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映画『ハイ・ライフ』のオススメ度は?

3.5

星3つ半です。

フランスの女性監督クレール・ドニさんの美しい作品です。

やっぱりセンスが違います。本当に繊細な映像と音で構成されています。

包まれるように観ると良いです

彼女、彼氏と行くのもオッケーです。眠たくなったら彼の肩を借りましょう。

無論、一人で観に行くのもオススメします。

以下、作品情報とか感想とか書いてあります。チャラーと読んでください。

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映画『ハイ・ライフ』の作品概要

人間はいずれ宇宙へと生活の場を広げるのだろうか。その理由は人口爆発、環境破壊、戦争などからの逃避から派生するものなのか。今、世界的に宇宙ビジネスが活況を帯びている。本作は来たる未来に於いて実際に宇宙で子供が誕生する時代が来ることを予見している映画と言える。

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映画『ハイ・ライフ』のあらすじ・ネタバレ

狂気的な女科学者の人体実験として宇宙空間に投げ出された若者たち。彼らは地球では終身刑あるいは死刑囚であった。唯一生き残る方法は宇宙空間での人体実験を受けること。それは子供を作ることだ。閉鎖的な宇宙空間で生活する若者たちは次第にストレスが溜まり争うようになる。女科学者の思惑通り子供が作ることができるだろうか。

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映画『ハイ・ライフ』の感想・評価・内容・結末

宇宙空間で人工授精に挑戦する

この映画は宇宙モノと思われがちだが、ちょっと違ってくる。なんと言うのだろう、科学者のへの挑戦とでも言おうか。もっと言うなら神への挑戦となる。

今ではもう当たり前になっている人工授精や体外受精、それを宇宙空間でやってしまうというお話。その科学者演じるのがジュリエット・ビノシュ。

この役が実に狂っているのだ。ほとんど笑いませんし、恐ろしいです。

宇宙は生命誕生の地だからこその実験なのか

これは近未来に起こるかもしれない物語なのか、と問われると答えられない。宇宙船はブラックホールへ向かっている。

船内は地球で犯罪を犯した人たち。終身刑や死刑を免れる代わりに宇宙空間で人体実験に用いられる。この設定はちょっと無理がある。

普通、命、すなわち遺伝子を残すのであれば、地球上に有益な人物の精子や卵子を用いると考えがちだが、なぜか犯罪者なのだ。

若者のエネルギーは宇宙空間でも暴走する

また船内で暮らす男女は若者が多く、まだまだ性欲が有り余っている。その若者たちが暴走しないようにビノシュ演じる科学者ディプスが薬で眠らせながら調整している。

しかし暴力性を持った若者であれば女の科学者などの言うことは聞かないだろう。宇宙空間という閉ざされた中ではやはりストレスが溜まってくる。

その内、仲間同士で争いが起き、一人一人死んでいく。

もし宇宙空間で子供が生まれたら、法律的な意味合いは?

そして科学者のある卑劣なやり方で妊娠し子供が生まれる。宇宙空間での初めての人工授精が成功したのだ。

しかしながら、その人工授精の方法がちょっと雑に感じた。あのような方法では難しいはず。ただこれは宇宙空間という特殊な場所なので衛生的な問題とか重力の影響も鑑みて成功したと思いたい。

映画館自体が宇宙船に乗っているような映画です

さてさて、物語について書くのも良いが、やっぱりこの映画の雰囲気について書きたい。「とっても気持ちの良い」のだ。

激しいアクションもなければ大音響もない。ただずっと宇宙船の中だけだ。宇宙モノの映画と言えば近作では『ファースト・マン』が思い浮かぶ。

こちらもすごく良かった。『ゼログラビティ』も良い。そして映画史をグイグイ遡っていくとやはり『惑星ソラリス』と『2001年宇宙の旅』に行き着く。

クレール・ドニ監督、やっぱり行き着く先は「キューブリック」なのか

これらの映画は今観ても色あせない。そして本作を監督したクレール・ドニのキャリアから考えるとこの映画のシチュエーションやキャスト、ならびに脚本、そして演出がこうなった理由が見えてくる。

過去の宇宙モノに於いてどの監督もやっていない作風だ。それが素晴らしい。キューブリックの偉大な点は「同じことを二度としない」ことだった。

クレール・ドニも同様。本作を撮るにあたり5年以上の準備期間を経て完成に繋げている。その間、宇宙モノの映画は多く作られてきたから心中は如何であったろうか。

ジュリエット・ビノシュはこの先どこへ行くのか

世界三大映画祭、カンヌ・ベネチア・ベルリンで史上初の女優賞を獲得したジュリエット・ビノシュ。百戦錬磨のごとく巨匠監督と仕事をしてきた。

その度に見事な演技をスクリーンで披露してくれた。美しい、妖艶、ワイルド、可憐、悪女、狂気など変幻自在で言葉にすると陳腐になるくらいだ。

そして日本人としてジュリエット・ビノシュに感謝したいのは我らが河瀬直美監督作品『Vision』に出演してくれたことだ。

まさかビノシュがこの日本で映画に出演してくれるなんて夢のようだった。これからビノシュはどこへ行くのか、何を目指すのかとても興味がある。

この狂気的な時代に本作を発表した大きな理由がある

何れにしてもこの2019年の現在、とても狂気的な時代だと言える。

世界は終わりの見えない宗教対立に包まれ、さらにかつての強国が都合の良い保護主義を抱えて世界をさらに混迷へと向かわせている。

民族、人種的差別、あるいはLGBTへの偏見を無くす運動が展開されているのにも関わらず、一向に安心感が得られないのなぜだろうか?人類は地球にいるから争いを繰り返すのか。

いやきっと宇宙へ行っても争いを繰り返すだろう。どこまで行っても愚かな生き物なのだ。宇宙の誕生の謎とかブラックホールの神秘とか言っている暇などないような気がしてきた。

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映画『ハイ・ライフ』まとめ 一言で言うと!

とっても美しい映画です。宇宙モノにハズレなし!

多少、バタバタした展開はありますが、終始ゆったりと進行して行きます。リラックスできるのはクレール・ドニの演出のたまものです。近い将来、宇宙旅行が実現すると思います。もし宇宙から地球を見たら多くのパイロットがいうように世界観が変わるのでしょうか。そんなことを考えながら観た映画でした。

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映画『ハイ・ライフ』の作品情報

映画のことなら映画.comより引用

【監督】
クレール・ドニ
『ショコラ』(88)『ネネットとボニ』(96)『パリ、18区、夜。』(94)『美しき仕事』(99)

【脚本】
クレール・ドニ
ジャン=ポル・ファルゴー
ジェフ・コックス
【キャスト】
ロバート・パティンソン
『ニーベルングの指輪』『トワイライト』『サーカス象に水を』『ベラミ』

ジュリエット・ビノシュ
『ゴダールのマリア』『存在の耐えられない軽さ』『汚れた血』『ポンヌフの恋人』『イングリッシュ・ペイシェント』『ショコラ』『Vision』

ミア・ゴス
『ニンフォマニアック』『エベレスト 3D』

アンドレ・ベンジャミン
『フォー・ブラザーズ 狼たちの誓い』『シャーロットのおくりもの』『俺たちダンクシューター』『JIMI 栄光への軌跡』

ラース・アイディンガー(船長)
『アクトレス 女たちの舞台』『パーソナル・ショッパー』『ブルーム・オブ・イエスタディ』『マチルダ 禁断の恋』『ダンボ』

アガタ・ブゼク
『ハミングバード』『イレブン・ミニッツ』『夜明けの祈り』

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作品データ
原題 High Life
製作年 2018年
製作国 ドイツ・フランス・イギリス・ポーランド・アメリカ合作
配給 トランスフォーマー
上映時間 113分
映倫区分 PG12

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